ブリブリのさらなる人生

無職からどう復活し、その先まで…

最初にみた幽霊

俺は、東京の品川に生まれて小学校3年の時に、親父の仕事の都合で千葉に越してきて、たぶんしばらくしてからの事だったと思う。

その前に、幽霊としての自分が、生きてる自分を見た事がある。
それは、小学校1年生の時に、道路に飛び出して車に轢かれてた時の事。
この話は、ここでも何度かしているが、俺は車にぶつかったまでは覚えてるが、その後の自分はどうなったかは、記憶には無い。

ただ、車に轢かれた時に、俺は空中3-4m上の方から、道路に倒れて血だらけの自分を見ていた。
それだけは覚えてる。
あとは病院暮らしの事を断片的に覚えてる程度。
たぶんこの体験から、俺は時々幽霊を見るようになったのかも知れない。

それで、先の話しに戻るが、俺は引っ越して妹といっしょの部屋に寝てた。
その部屋は、部屋の間取りから、入り口の扉をあけると、まっすぐ向こうに玄関があった。
その玄関の隣がトイレだった。
玄関上に照明があったが、その照明には小玉電球があり、引っ越したばかりで夜は暗いと危ないからと、それを夜通しつけていた。

その晩、寝静まった夜のこと、俺はトイレにいきたくなって夜に起きた。
それで、部屋の入口の戸が空いてて、そこから玄関を見たら、おかっぱの小さい女の子がこちらを背にして玄関に座っていた。
妹は隣に寝てるし、だいたいそんな髪型ではない。
もう一人妹がいたが、小さかったので、両親と寝てた。
一人で玄関に、着替えて座ってるなどありえない。

俺は2-3回見直したが、やはり女の子が座ってる。
もうこれじゃトイレなんて行けない。

俺は怖くなって布団をかぶって寝てしまったて。
翌朝おふくろに言ったが、寝ぼけてるんだろうと言われ、それっきりになった。

この事ははっきりと今も覚えている。
こっちを振り向かないかと、かなり怖かった。


ところが、この話はこれでは終わらなかった。
それから数年後、隣に空き地を挟んだ向こう側に、友達の衣類店があったが、そのお店が火事になった。
その日の夜におふくろに起こされて、着替えて避難すると言われて、急いで俺たちは着替えて、ランドセル背負って外に出た。
この時に、親父が先に外に出てて、家の扉が開け放たれていた。
その家の扉に、隣の家の火事の火が映ってて、赤くメラメラとうごめいていたのを覚えている。

妹と急いで外に出たが、消防車が到着して。野次馬と近所の人が、外に出て来ていた。
ここに居ても、消防隊の邪魔になるから、もう少し遠くに避難していようとおふくろに言われて、家の前から通りに出ようとした時、ふと家の扉の方をみたら、前に見た女の子が、家の扉の所に立っていた。
俺はびっくりして、おふくろに言うも、またしても馬鹿な事言ってるんじゃないと言われて、それっきりになった。

それが、この話はまだ続きがあって、同じ千葉に親が建売物件を購入して、そこに引っ越してすぐの事だった。
俺は一人で2階の四畳半の部屋をもらって、妹たちは、隣の六畳の部屋にいた。
その部屋は、とりあえずカーテンで仕切られていた。

その日、夜に何か気分が悪く、息苦しい感じになって、そのカーテンの方を何気なく見ると、そこに、過去に見たあの女の子が立っていた。
さすがに俺は驚いて、二度見したが、その人影はだんだん消えて行った。
俺は何を思ったか、階段を下りて、おふくろに幽霊が出たと言った。

おふくろが2階にやってきて、キョロキョロして、そんなのはどこにも居ないからと。
同時に、不思議なのだが、あの、なんとも言えない気分の悪さは消えていた。
気分が悪いというのか、なんと言うのか、とにかく心が哀しい感じがしていられないといった気持ち。
うまく言えない。

俺が見たのは、本当に至近距離で、ほんの1m先に立っていた感じだった。
おかっぱで、服は赤っぽいスカートで、違う色かも知れないが、とにかく色がついてたと思う。

その女の子の事は、それっきり見ることはなかった。

ただ、後日になるが、そんな話をした時に、一番下の妹は年が離れているのだが、その間に実は一人兄妹がいたというこをおふくろから聞いた。
残念ながら、流産してしまったということだ。

もしかしたら、その妹だったのかなと思っている。