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クラシック音楽通への音楽解説 4 指揮者について(1)楽譜に書いてないこと

クラシックの音楽解説ってことでやってるが、音楽を語るうえで、音楽の論理とか、そういう勉強も重要だが、音楽そのものだけでなく、作曲家の事や、演奏家の話しや、指揮者や開設者といった、実際には、音符とは関係ない部分についても、そこもかなり勉強していかないとクラシック音楽を理解できない。

で、このコーナーにおいては、ある程度音楽を理解してる人を対象としてるから、楽譜だけが音楽でないことも理解してると思う。

楽譜があり、それを演奏する人がいて、その演奏を束ねる人が必要。
今回は、その束ねる人として、指揮者と言われる人の部分を焦点を当ててみる。

 

歴代の有名指揮者が何をしたとか、そういうのは、ネットにたくさん出てるので、そちらで調べてください。

そもそも、指揮者の仕事ってなんですか?って話にからになる。

ある本には、音楽を美しく仕上げるために必要な指揮官なので、指揮者だと書かれていた。

ま、確かにそうだけどね。
学校のクラスと一緒で、それぞれが好き勝手にやってたら、いくらまともな人間が集まってても、まとまりもなくなる。

しかし指揮者の仕事が、そういう言い方したら、楽団員をまとめる、曲想作りのアドバイスをする…そういうの色々あり過ぎて、一口じゃ言えない。
なんとなくわかるでしょ?(笑)

でも、本当のところ一番大事なのは、楽譜に書いてない部分を、演奏に加味し表現する作業をする人なんだよね。

クラシックの指揮者と言っても、それは様々。

オーケストラ、吹奏楽、合唱、小さなアンサンブル…いっぱいいるが、どれもその指揮者としての知識や指揮法が違う。

この辺語ると時間がかかるから、今回は部分的にんだけ解説する。

先の話に戻すと、楽譜に書いてないこと?ってなんだろうか?って事になる。

書いてないんだから、わからないでしょ?(笑)

でも、それを理解しないと、指揮者にはなれないし、そもそも楽器を演奏する人にも、もっと言うと、ただ単に鑑賞するにしても、それは要求される感覚。

知識ではなくて、あくまで心。
感覚的な事だから、だから芸術と言われるゆえんとなる。

そもそも、昔のバロック時代など、強弱もアーテュキレーションなんかも楽譜には書かれておらず、現代の解釈でもって、今の楽譜には補完してるだけで、本来それを学ぶための教材みたない部分も、バロックの楽譜にはあった。

専門で学んでるピアニストは、あえて、何もそういうのが無い楽譜を読み取って、自分の感性で音楽を作り上げていた。

だから、古いものほど難しいって部分も多分にある。

以前FMのクラシック番組のコマーシャルでやってたものがあるのだが、それは、弦楽四重奏か何かだったと思う。
4人が一緒ではなくて、別々に、ただし、テンポを合わせて演奏し、録音した物を同時にかけてみる。

これまた酷い音楽となる。

同じテンポで演奏される音楽でも、空気を読むというか、相手の心を読むと言うか、そういう感覚的なタイミングでもって、音楽を合わせていることは、この実験で明白となった。

これは、ただ、同じテンポで演奏したってだけだが、このテンポに関して、音楽では特に重要で、本当に何も書いてないのに、遅くしたり速くしたり、だんだん変化をつけたりと、指揮者によってさまざまだが、それをするというのは、音楽として成立させるためだとしか言えない。

そういうの、NHKのクラシック番組で解説してたが、その時は、たしか、シェーンベルクの清められた夜だったと思う。

あのスコア、そのまま演奏しては、まったくと言っていいほど、音楽にはならない。
冒頭の4つの低音でさえ、4つが同じ音符なのに、同じテンポで演奏していいのか?って感じすらする。

1つ目から2つ目にあたっては、テンポを速め、3つ目から4つ目にかけては次第に遅くする…同じ音4つでしょ?って思うこれだけの部分でも、その後の展開を左右する重要な音だから。

その間合いの取り方とか、それはソリストがここに持ってる感性でもって、演奏されてしまうわけだが、それだとうまくない。

それで、その辺は指揮者に託して、みんなが同じタイミングで、同じように楽譜に書いてない表現をすることで、音楽が成立していく。

ベートーベンの運命なんかは、あれ、最初の入りのあとの伸ばしだが、どれくらい伸ばすか?って、個々に思ってること違うでしょ?(笑)

みんな好き勝手に伸ばしてたら、その先進めない。

指揮者が決めてくれてよかったって思うよね。

ということで、その(1)は、楽譜に書いてないこと…でした。