ブリブリのさらなる人生

無職からどう復活し、その先まで…

新生活日記 108

4月19日水曜日。

軽く朝のジョギングを終えてから、履歴書と職務経歴表を準備。

今日は午後2時から 地元市役所の設備管理の請負会社の面接に行く。

そんな準備をしてたら、昨日の大手ファシリティー 会社から電話があって内定しましたと言われた。

はじめての内定で本当に嬉しかった。

それで昼も早めに済ませてスーツに着替え、午後1時過ぎに家を出た。

近くのショッピングセンターに車を停めて、歩いて面接会場まで行き面接となった。

その前に 電話が来ているからどこかなと思って見てみたら、 昨日、午後から面接したJR関係の会社の方からで、 SMSで内定したからと連絡が入っていた。

今電話できないから、後で電話するとSMSで返信し面接に行ったわけだが。

その面接が小さな家の間取り1つ事務所になってる感じで、 これまでの高層ビルでの面接とはまるっきり違う。

会社の規模が小さいんだと思う。

だけど、この会社が市役所の設備管理を請け負っている。
これまでのどの会社よりも、給料も1番高いんだよね。

とりあえず俺の気持ちとしてはここにしようかなと思った。
通勤も近いし。

それが話を聞いてみると、今1名体制でやっていてって。

え?

何か困ったら相談できる人もいないみたい。

それまでは、近隣に有る千葉支店の所長が、休みたい時交代してくれたり、相談などを聞いていたらしいが、肺がんになって入院してしまい、戻ってこないとか。
他にわかってる人は、現在勤務してる一人だって言う。

そうなると配属されて、 その現在の人が、1ヵ月位で辞めたいって言ってるらしいし、 一ヶ月くらいで、全責任が俺に被ってくる。

待てよ、こういうシーンってなかったっけ?
そうそう、この前勤めてた観光ホテルがそうだった。

管理課長として俺が全権を担ってやってたんだけど、設備関連は、この地に初めてやって来て、すぐにわかるわけ無いじゃん?

なのに一緒にやってたクソ爺どもは、1日交代で出てきたり、突発で休んで、らちがあかなかった。

言ってみれば、使えないと同じだったしね。
困ったことがあったら、業者に聞いたほうが早かったし。

そんなふうになるのかなぁなんて、ふと思った。

俺は大企業から、小さい会社までいろいろ経験してきてるから。
日本の大手の鉄鋼から、 従業員7人の設計会社まで。

大手企業とか、国の機関で働いてる人間は、 中小企業の人たちはどうやって働いているかなんて、自分の目じゃ見てないんだから、まるっきりわからないだろ。
いくら人伝で聞いても、想像でしかないし、実際には机上でわかってる以上に、問題をかかえてるもんだ。

そういう点では、現実の痛みがわかってる俺は、それは良い経験をしてきたのかもしれない。

面接も終わりそうになったので、他の会社からも内定を受けてるんで、そっちに返事しなきゃならないから、こちらの結果については、いつ聞かせてもらえるのかと聞くと…

一瞬クビをかしげ、採用です!

は?

逆にいつから来てくれますか?
すぐにでも来てもらいたから、採用です。

これには、ちょっと驚いたよな。

これまで面接、二次面接、三次面接、テスト…ってやってきて、大手企業の内定をいただいてきたが、拍子抜けだった。

どうも俺はそういう企業に導かれる感じ。
大手企業で悠々自適に、適当に仕事をするって運命じゃない。
いつも何か問題を抱えているところに、飛び込んでいく感じになってる。

これが最後の転職かな???わからんけど(笑)

とりあえず、現場を見てくださいと言われて、市役所まで面接官と車で移動し、実際に働いている人と顔合わせをした。
ひと通り、市役所内を案内してもらったが、正直言って半分は、通い慣れた見慣れた風景だったけど(笑)

前任者は、俺より5歳年上の先輩だったが、気さくでいい人だった。
65歳になったから、もうこの仕事辞めたいって話だった。
今辞められちゃうと肝心のことがわかんないんで、なんとか少し長く居て、ご教示くださいと、俺からもお願いしてきた。

役所の冷暖房装置など見学して、結局家に帰ったら17時を過ぎてた。

急いで犬の散歩して、戻ってきたら、 午前中電話もらってた会社の方から電話が来てて、派遣先のから内定もらったので、手続きしに近日中に来てくれと言われた。
その電話で恐縮ですが、申し訳ないけれど辞退させてくださいとお願いして終わった。

大きい会社だけど、比較して様々な条件が悪く、この先待遇が改善されても、穴埋めには至らないって感じだと思う。

俺はこういう活動をして来て思ったのが、 物価がこれだけ上がってるのに、 本当にこの給料を堂々と提示して、来てくれと言えるのか?ってくらい、足元を見てる金額提示の会社ばかりだった。

年取ってお金をの事を考えないで、余裕の生活を送ってるのは、心もおおらかでいいと思う。
僻みばっかりになるが、もともと家柄が良く財産があり、大手企業や公務員だった人が、沢山退職金をもらって裕福に生活してたら、再就職がこんな少ない給金でも問題ないだろう。
あるいは、そんな家の奥様なら、安い給料でもやりがいを求めだろう。

かみさんの親戚らは、誰もが知ってる大会社勤務だったが、定年し、天下りを繰り返して、いい気になって酒の席で人生論をぶってた。
聞いてて、気分が悪くなるくらいの大自慢大会だった。

俺が大会社にいるときには、俺と話をしようと酒に誘ってくれたりしたが、クリーンセンターへ勤務してると知った途端に、態度を豹変させて、話もしなくなった。

カミさんの家の系統は、特に役人やJRの偉い人ばっかで、市議会議員だった人もいた。
自分の地域に橋をかけた事を、これまた他の親類が自慢げに話をしてて、同席した法事などでは、聞いちゃいられないって感じだった。
その息子はみんな国立大出て教師やってる。

そんなやつはら、そういう会話もくだらない自慢ばかりで、人を卑下して、教師のせがれらは、挨拶すらまともに出来ない、しょうもないやつらの塊だった。

金持ち連中は人間はカスでも、こうやって、やっぱお金に困らない人生を歩む人が多いと思う。

けれど、実際の世の中は、ほとんどの人がそうじゃない。

俺のように、20年以上働いた会社が倒産し、社長に退職金を持ち逃げされてるような事もある。

俺は基本的には、あんまりお金には執着がないし、だいたい、生きてる事にもそんなに執着も無いから、いつ死んでもいいんだけども、ただ、家族やカミさんには、とんでもなく迷惑をかけてきた。
なんとか、幸せにしてあげたいと思うが、それにはある程度のお金も必要になってくる。

ある女優さんが結婚相手を選ぶ際に、金持ちを選ぶでしょ?と聞かれた時に、
「お金はたくさんは必要ないけども、ある程度お金がないと、生活も楽しくはならないから…」
と答えてた。

そうだよな〜と思う。

親が高学歴であれば、高収入の可能性があり、その子供もまた、高学歴の高収入の可能性がある。

それは否定できない事実だと、さっきの親類の話ではないが、身を持って理解している。

俺の親は学歴もなく、子供を放置して育て、自分の趣味にばかりお金を使った。
金は出してやれないと言われて、俺たち兄妹は大学に進学できず、そのまま就職した。

そもそも、自分の努力でもって、大勢が進学してる。
俺も、大学は担任の勧めで、自前で通信学科に入ったが、会社は昼夜交代勤務であり、会社では非破壊検査の資格を取得せねば、仕事自体が出来ない状態で、仕事との両立は甘くはなかった。
それで大学は中退したが、最後まで頑張れなかった自分が悪いのだと思う。

学歴の無い親父は、一人親方やって、会社を作ってはすぐ潰しを繰り返し、職人として生きてきて、ついに家の貯蓄に手をだして、ギャンブルでお金を使い果たし、遺産なんてほとんど無い。
まだ生きてるけどね(笑)

結局、そういう低次元の人間は、俺もその一員だけども、そうなるしか無い。

こうやって、人生最後になって、現実を突きつけられて、これまでやってきた自分の功績など、これからの人生において、なんら反映されないって事が、はっきりわかった。

F1レーシングカーの制御設計やってきて、俺の設計した車がレースしてる姿を見て、それを職務経歴書に書いて、何某かの優位な経歴になるだろうと思っていたが、それこそ、無駄な経歴に過ぎなかった。

清掃、介護、警備、運転手…それが、高齢者に与えられた、今の国の方向性なんだと思う。

もちろん、そういった仕事は…と言ってるわけではなく、その仕事に生きがいをもって取り組める人なら、とくに問題はないと思うが、その他の選択肢は、丸腰の人には、なかなか難しい現実がある。

誰もが知ってる超大手企業に、30年前の給料より、低い提示額をもらった感想です(笑)

さて、久しぶり愚痴ってみたが、三社内定して、ようやくスタートラインに立てた。